外壁塗装工事の手抜き工事の手口

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外壁塗装工事の手抜き

「手抜き」と言うと「手を抜く」と言ったように、いい加減な工事などを思い浮かべがちですが、ここで言う「手抜き」とは、3回塗りを2回塗りしかしないなど、手を抜くどころか1回塗らないと言う「手抜き」なんて言葉では済まされない手抜き工事の手口などを解説しています。

外壁塗装工事の手抜き 悪徳業者レベル

悪徳業者レベルの手抜き工事

手抜き工事一覧

外壁塗装工事で悪徳業者が「手抜き工事」をする時には、どのような手口があるのかを解説していきます。

外壁塗装工事が完了して外観を素人が見て気づく事は「塗り残し」や「色むら」「塗料の垂れ」などです。

今から上げる「手抜き」は、施工完了後に素人が見てチェックしても気づくことが難しいでしょう。また、この手抜きをされる事で、塗料の性能を生かすことができず耐用年数が激減して数年で塗装が剥がれたりすることも珍しくありません。それでは悪徳業者の手抜き工事を解説します。

悪徳業者の手抜き工事

  • 高圧洗浄を規定通り行わない
  • 下地処理をしない
  • 安い塗料を使用する
  • 塗料を薄める
  • 塗料の乾燥を待たない
  • 塗装回数を減らす

上記の手口を一つ一つ解説します。

高圧洗浄を規定通り行わない

外壁と屋根の高圧洗浄は、作業工程で考えても1日掛かります。時間にすると6時間から8時間掛かります。「高圧洗浄」なので外壁、屋根の汚れを落としていると思われる方もいますが、汚れだけを落としている訳ではありません。

外壁塗装工事での高圧洗浄は、既存の旧塗膜を水圧で削り落とす作業になり1日がかりの仕事になりますので、3時間程度で外壁と屋根の高圧洗浄を終わらす業者は悪徳と考えて良いでしょう。

通常、1日かけて高圧洗浄をすると翌日は乾燥の為に時間を空けます。悪徳業者は3時間程度の高圧洗浄をして、その日に次の作業工程に入るなんてこともしてきますので要注意です。

高圧洗浄は6時間以上掛かる作業で苔や汚れ、旧塗膜を削り落すのが主な目的になり、旧塗膜を落さず塗装をすると、旧塗膜の上から塗装された塗膜は旧塗膜と一緒に剥がれ落ちるので新しく塗装した意味が無くなります。

外壁塗装工事での高圧洗浄の相場単価は「100円~300円/㎡」になります。

見積書で単価が300円以上の場合には「悪徳業者」の可能性も少し考えましょう。また、近年バイオ洗浄という高圧洗浄がありますが、その場合も単価300円以内が相場です。

※バイオ洗浄とは、バイオ洗剤を外壁、屋根に散布して予め細菌などを分解した上で高圧洗浄をするといったものです。

下地処理をしない

下地調整又は下地処理とは、塗装する前に塗装面を綺麗にする事を言います。外壁のひび割れや剥がれの処理、鉄部の錆の処理、下地の表面にある旧塗膜や苔など汚れの除去などになります。

下地調整は、かなり重要な作業工程になります。下地調整で手抜きをされると塗装後には塗料で隠れてしまい手抜きかどうか分からないのですが、数年するとすぐに塗料が剥がれてきます。どんなに高価な塗料で塗装しても下地処理で手抜きをされると数年でダメになります。

高圧洗浄で汚れや旧塗膜を落してキレイな塗装面を作る。ひび割れや錆、落しきれなかった旧塗膜などを下地調整でキレイに補修する。金属のヘラなど下地調整に必要な機材や道具を使って、より良い下地調整を行う事で塗装後に塗料の性能を十分に発揮させることが出来ます。

安い塗料を使用する

見積書や契約書に記載してある塗料で塗装するのでは無く、別に用意してある安い塗料を使って塗装する。対策としては塗料の缶に記載してある塗料名を確認するのですが、実際にやろうと思えば中身だけ変えることも不可能では無い為に、信頼できる塗装会社を選ぶ事が大切になります。

訪問販売で外壁塗装工事をすると、この安い塗料を使うトラブルは結構あるらしいです(ヤフーの知恵袋などにの相談を見てもかなり多いです)実際に塗装工事の時に契約書に記載してある塗料とは違う塗料の缶があり、既に塗ってしまったいたりする場合には面倒な事になります。職人さんに聞くと「この塗料を渡された」・・・営業マンに聞くと「こちらの塗料の方が良い塗料なのでサービスで変えた」など言われるらしいです。そして、その塗料を調べるとグレードの低い塗料だったなんてことが結構あるようですので気を付けてください。

外壁塗装工事が始まる時には、塗料の缶が並べて置かれているので契約書通りの塗料か開封されていないかを確認するようにしましょう。

もし確認が遅れて既に違う塗料で塗られている場合は、契約書通りの塗料で塗り直してもらうように交渉をしましょう。

最大のポイントは、塗装工事の支払いを施工完了後にする事です。違う塗料が置かれていた場合、既に違う塗料で塗られていた場合に交渉するのですが「契約書通りにしなければお金を支払うことができません」と言えるか言えないかで大きく変わります。

通常、一戸建てレベルの外壁塗装工事(100万円前後)では、前払いや中間金などは無く施工完了後の支払いになりますので前払いや中間金の話が出たら理由を聞き、納得できない時には後払いに変えてもらうか契約を辞める事をお勧めします。

塗料を薄める

塗料により決まった量で薄める希釈率というものがあります。

水性塗料は水で薄め、油性塗料はシンナーで薄めることを「希釈 きしゃく」と言います。塗料メーカーが各塗料の性質から性能や耐久性を最大限発揮できるように規定の希釈率があります。

塗料を薄めて使う悪徳業者は、この希釈率を無視して薄めます。塗料が薄まれば薄まれるほど量が増えて塗装範囲が広がり塗料代が浮きます。また塗料が薄くなることで塗りやすくなる為に作業時間を短縮でき人件費も浮きます。

塗料を薄めて塗装されても見た目では判断できません。薄めた塗料と既定の希釈率の塗料、どちらで塗装しても見た目は変わらないのですが、数年後に結果がでます。10年の耐用年数がある塗料なら薄めた塗料で塗装された場合には、3年~5年で劣化が予想されます。

外壁塗装工事で使う塗料の希釈率は「0%~10%」の場合がほとんどです。

使用する塗料が始めから分かっていれば「塗料名 希釈率」でネット検索すると規定の希釈率が分かります。希釈率を事前に確認して塗装工事中に職人さんに「この塗料の希釈率は何%ですか」と訪ねてみるのもひとつの手です。

また、希釈率が0%~10%と幅がある理由ですが、気温や湿度で希釈率を変える必要がある為です。極端に言うと冬は塗料の粘土を下げる為に希釈率を高くして薄くします。夏は希釈率を低くして粘土を上げます。

乾燥時間を待たない

住宅の外壁塗装の基本は下塗り中塗り上塗りの3回塗りになります。塗装後に乾燥時間を取る為に、1日1回の塗装が一般的です。速乾性の塗料もありますが住宅塗装で使用することは、ほとんどありません。

塗料がしっかりと乾き塗膜を形成しない内に次の塗装をすると塗料本来の性能を十分に発揮できず劣化する時期がが早まります。

外壁塗装工事中に雨の日や湿度が高い日があると塗装作業を中止して日程をずらしたりして大幅に工事期間が延びたりする事が有ります。

塗装工事を頼んだ側からすると塗装工事中は窓を開けられないなど日常生活が不便になることが多く、作業が延びる事が非常に嫌になります。

ですが塗装業者の方も次の現場の問題や人件費など塗装作業の日程を延ばしても良い事なんて一つもありません。それでも良い仕上りの為に作業を中止して乾燥時間を取っている優良塗装業者さんなんだと理解しましょう。

塗装回数を減らす

乾燥時間でも話しましたが外壁塗装工事の基本は塗装回数は下塗り中塗り上塗りの3回塗りになります。

この3回塗りを2回しか塗らないなど回数を減らします。

塗料(材料費)を浮かせ、時間(人件費)を浮かせる為に行います。2回塗りしかしない場合、プロが見れば一目でわかるらしいですが私たち素人が見ても中々気づくことができません。

この3回塗りの工程を2回塗りにされると、塗料がしっかりと定着せず塗料が持つ本来の性能を発揮できず数年で劣化が進みます。

外壁塗装工事の手抜きのまとめ

手抜き工事を食い止める

全ての手抜きを管理することは無理

手抜き工事をするつもりの悪徳業者に対して外壁塗装工事を全て管理して手抜き工事をさせないと言うのは現実的に難しいです。

 

手抜き工事を避ける手段は、信頼をおける塗装業者を選ぶ事でことです。

悪徳業者が手抜き工事をした場合でも施工完了時には外観を見ればキレイに仕上がっているように見えます。私たち素人が見ても手抜きをされた事には気づけません。数年後、耐用年数がまだまだあるのに劣化し塗装が剥げたりした時に手抜きをされた事に気づきます。

気づいて塗装業者に話をしても、まったく取り合わないでしょう。なぜなら悪徳業者であり始めから数年で劣化することが分かっているからです。

そのような失敗をしない為に塗装業者選びは慎重にしましょう!

 

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